夢 

 ここはアレフガルド王国、首都ラダトームからはるか東、マイラ村。
 伝説の勇者ロトの血を引く新しい勇者、シールンは見事、とらわれの身となっていた国王ラルス16世の愛娘、ローラ姫の救出を果たした。
 ローラ姫の閉じ込められていた洞窟から、シールンは彼女を抱きかかえてえんえんと歩いた。
 幸運にもモンスターには1、2回しか出会わず、かなわないと見るや向こうから逃げていった。
 しかし、人一人抱きかかえているので、歩くスピードも落ちる。ずっと閉じ込められていたせいで、衰弱していてローラ姫はあまり歩けないのだ。
 町がなければ宿もないので、野宿をせざるを得なかった。シールンは夜もろくに眠らず、見張りをした。ローラ姫は夜中にいつ目を覚ましても、彼が見張りをしているのを見て、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。もし自分にも剣や魔法が使えるなら、見張りを代わってあげられるのに、何もできなくてただのお荷物ではないか、そう思うと涙が出てきた。しかし、シールンには涙は見せなかった。彼は辛い戦いの毎日を耐えているのだ、今度は自分がしっかりしなければならない。泣いてはいられない。
 4日かかってマイラの村にやっとたどり着き、宿を取った。
 ・・・とはいっても、さすがに同じ部屋というわけにはいかない。モラルというものがある。二つシングルの部屋を取った。
 シールンは床についた。ベッドの中でいろいろなことを考えた。
 ・・・もう、竜王を倒せるくらいの実力はついたはずだ。いよいよ決戦のときがせまっているのだ。今の腕なら必ず勝てる。いや、勝つんだ・・・

・ ・ ・ ・ ・ ・ 

 ・・・シールンが魔物と戦っている。舞い降りてきたキメラを斬り捨て、リカントを串刺しにして、死霊の騎士の首を斬り落とした。と、そのとき、後ろからドラゴンが炎を吐いた。
「!!」
 気付いたときは遅かった。シールンの身体は炎に包まれた。
「うあああーっ!!」
「シールンさまあああーっ!!」

・ ・ ・ ・ ・ ・

「さて、寝るか」
 シールンがつぶやいたそのとき、ノックの音がした。
「はい」
「あたしです、入っていいですか?」
 ローラ姫の声だ。
「どうぞ」
 ドアが開いた。そこに立っているローラ姫は、今にも泣きだしそうだった。
「ん?どうしたんです?」
「わああああっ!!」
 ローラ姫はいきなりシールンに抱きついた。胸の柔らかい感触が伝わった。
「どうしたんです?いったい何が?」
「シールンさま、確かにここに、ここにいるのね・・・」
 何を言ってるのか、さっぱりわからない。
「いったい何が・・・」
 聞こうとして、やめた。取り乱していてどうにもならない。ローラ姫が落ち着くのを待った。ローラ姫はシールンの胸の中で泣き続けた。
「ひぐっ、ぐすっ、シールンさま・・・」
 シールンはローラ姫をぎゅっと抱きしめた。

・ ・ ・ ・ ・ ・

「あたし、さっき、怖い夢を見て、それでつい・・・」
 少し落ち着いたローラ姫が話し始めた。 
「シールンさまが、魔物と戦っていて、それでドラゴンの炎に・・・」
「ああ、それで・・・」
 シールンはやっとわけがわかった。
「ごめんなさい、不吉なこと言って・・・」
「いやいや、僕は簡単にはやられませんよ!」
 シールンは気丈に言った。
「シールンさま・・・お願いです・・・」
 ローラ姫は顔を赤くして、か細い声で言った。
「一緒に・・・一緒に寝てください・・・」
 そんなことをしていいのか。仮にもこの国の王女ではないか。王女と添い寝なんて、そんな大それたことができるのか。
 とはいえ、シールンは勇者といっても、いい年頃の男だ。ましてやローラ姫は今まで見たこともない美少女だ。特別な感情をいだいてもおかしくない。
 いい年頃なのはローラ姫も同じだ。最も美しく、輝いている年頃、夢多き、恋多き年頃だ。しかし恋など、王女という身分だけで、かなわぬものだった。でも今、周りには父である王もいないし、教育係の大臣もいない。いるのは自分を命懸けで助けてくれた、勇者シールンだけだ。手を延ばせば届くところに、その人はいる・・・。
「じゃあ、僕は床で寝ます」
「えっ、一緒のベッドで寝てください」
 なんと大胆な!
「じゃあ、紐で両手両足を縛って・・・」
「そんな、あたしじゃだめですか?」
 シールンはその言葉の意味がわからなかった。
「あなたのことが・・・好きです・・・大好きです・・・」 
 その瞬間、迷いは消え去った。
「わかりました、姫」
「いや・・・ローラって呼んで・・・」
「わかった、ローラ・・・」
 ローラ姫の顔は喜びに包まれた。初めて一人の女の子として接してくれたのがうれしい。
「じゃ、僕もシールンって呼んで」
「はい・・・シールン・・・さま・・・」
「うーん、僕はそういうのって苦手だなあ」
「あ、ご、ごめんなさい」
「いや、そんな、怒ったわけじゃないのに」
 シールンは思わず照れ笑いした。

・ ・ ・ ・ ・ ・

 二人はベッドに入った。ローラ姫はシールンにしがみついて離れない。
 ローラ姫の体温が伝わってくる。亜麻色の髪の、甘い香りも、やわらかいゴムのような胸の感触も。 
「寒くない?」
「大丈夫、シールンさまの身体、すごくあったかいの・・・」
「ローラの身体も、あったかいよ・・・」
「うれしい・・・」
「あなたは・・・」
「え?」
「あなたは・・・僕の母に似ているんだ・・・」
 気がつくと二人は唇を重ねていた。長い長いキスだった。
「あたし・・・初めてだったの・・・」
「僕も・・・」
 しばらく二人は黙っていたが、ローラ姫が口を開いた。
「シールンさま・・・経験・・・ありますか・・・?」
「なんの?」 
「セ・・・ックス・・・」
 ローラ姫は消え入りそうな声でささやいた。
「え!?」
 ローラ姫とは思えない、大胆な発言に、シールンは驚いてしまった。
「私・・・まだないの・・・って、当たり前ですよね・・・」
 ローラ姫は静かに服を脱ぎ始めた。シールンはそのまま動けなかった。下着一枚になったローラ姫は少し恥じらってみせた。
 「胸、小さくてはずかしいけど・・・」
 透き通るような白い肌。こぶしほどにふくらみかけた胸。幼さの残るウエスト。繊細な脚。上の部分がへそに近い、純白のパンツ。シールンは目のやり場に困った。
 「いいですよ・・・いくらでも見てください・・・シールンさまがいいって言うまで、ずっとこうしてます・・・」
 ・・・か・・・かわいい・・・
 下半身が熱くなってきたシールンも、服を脱ぎ始めた。
「え?シールンさま・・・」
「僕も脱ぐよ。ローラだけ裸にしてるのはずるいからね」
 筋肉の引き締まった、その身体はまさに戦い抜いてきた勇者にふさわしい身体だった。トランクス一枚のシールンの身体を、ローラ姫は頬を染めて見ていた。
「シールンさま・・・素敵・・・たくましくて・・・くしゅん!」
「あっ、寒い?」
 シールンは思いきってローラ姫を抱きしめた。
「シールンさま・・・あったかい・・・あっ」
 はずみで、シールンの左手がローラ姫の尻に触れた。
「あ、ご、ごめん」
「いいんです・・・シールンさまなら・・・いくら触られても・・・」
「じゃあ・・・触っていい?」
「はい・・・」
 シールンは優しくローラ姫の尻をなでた。ゼリーのような感触が指先に伝わった。
「あっ、うん・・・ん・・・」
 ローラ姫はかすかにあえぎ声を出す。シールンは再び唇を重ねた。さっきよりも強く吸いあい、舌をからめ、よだれを垂らしあいながら、キスを延々と続けた。
「胸・・・触らせて・・・」
「はい・・・」
 シールンはローラ姫をベッドに横たえると、胸のふくらみをつかんだ。ゆっくり胸をもみほぐしていく。
「あっ・・・ああっ、あっ・・・あっ、ああっ、あんっ」
 乳首をチュッ、チュッと吸う。吸われているうちに固くなった。
「ああっ、あっ、いい、気持ちいい・・・」
 ローラ姫は歓喜のあえぎ声を上げている。と、股にヒヤリとした感覚を感じた。
「あっ、やだあ!」
「え?」
「こんなにパンツ濡れちゃってる・・・おもらしみたいで恥ずかしい・・・」
 ローラ姫の下着はぐっしょり濡れていた。
「気持ちいいんだね、こんなに濡れてるから・・・」
「あっ、やあっ・・・」
 シールンはパンツに手をかけると、ゆっくりと下ろしていき、脚から抜き取った。そこは液体で濡れて光っていた。
「いや・・・や、やっぱり恥ずかしい・・・」
 ローラ姫は顔を手で覆って震えている。
「あ、ごめん、またローラだけだね。じゃ僕も見せるよ」
 シールンはパンツを脱いだ。大きな肉棒がローラ姫の前で立っていた。
「きゃっ、大きい・・・どうしてこんなに大きいのかしら」
「それは、あなたがかわいいから、セクシーだからだよ」
 そう言って、シールンはしまった、変なこと言ったかなと思ったが、
「えっ、あっ、あの・・・その・・・恥ずかしい・・・けど・・・うれしい」
 ローラ姫は真っ赤に頬を染めて言うと、棒を舌でなめ始めた。棒は熱く火照って脈打っていた。
「いっしょにしようか・・・」
 シールンがそう言うと、ローラ姫はうなづいた。
 ローラ姫はシールンの棒を口にくわえ、シールンはローラ姫の割れ目を舌でなめる、シックスナインの格好になった。
「ん、んむ・・・ん・・・ん・・・む・・・」
 ぴちゃぴちゃと、二つの淫媚な音のハーモニーが部屋に静かに響く。
「ん、んん、んむむ・・・」
 ローラ姫は棒を奥までくわえ、舌で攻める。シールンは割れ目を舌で攻める。
「うっ・・・くくっ・・・」
「あむっ・・・あふっ・・・」
 ぞくっとする感覚が、二人を交錯する。その感覚に耐えながら、二人は舌を動かす。ローラ姫は手で包んで棒をこすり、口で攻める。シールンは3つの穴を中まで舌で攻める。
「ううっ、うーっ・・・」
「あっ、ああっ・・・あふっ・・・」
 二人の中で、大きな波が押し寄せてきた。
「ん、んん・・・んんっ・・・んっ、んっ・・・んんっ!」
 シールンの棒から白い液が吹き出すのと同時に、ローラ姫の割れ目から、透明な液が勢いよく吹き出した。
「あっ、ああああっ・・・」
 シールンの顔にかかる液体は、濃い潮のにおいがした。
「えっ、おしっこ?」
「いやっ、ああっ、止まらない・・・」
 吹き出す噴水の下で、シールンは口を開けた。そして、口の中に入ってくる水を飲みこんでいった。
「あっ、だ、だめ、だめえ、飲まないでえ・・・」
 ローラ姫は出口を締めようとするが、噴水は止まらない。ぶるっと震えて、ようやく噴水は止まった。
「ご、ごめんなさい・・・あたし・・・シールンさまに・・・なんてことを・・・」
 ローラ姫は泣き出してしまった。シーツから潮のにおいがたちのぼる。
「おしっこでシールンさまを汚しちゃった・・・あたしって最低・・・」
 ローラ姫は泣きながら、ベッドのそばのタオルでシールンの顔をふいた。
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
 手で顔を覆って泣きながら、ローラ姫は謝る。すると、シールンの手の平がローラ姫の頬に伸びてきた。
 ・・・シールンさま、怒ってる・・・ぶたれちゃう・・・でもぶたれなきゃ・・・
 あんなことしたから、おしおきされて当然、と頬を出した。ぶたれる!と、思ったら、
 シールンはやさしく両手でローラ姫の頬を包みこむと、唇を唇でふさいだ。
「気にすることないよ、こういうときなんだもん、出しちゃえばいいさ」
 シールンはすごくやさしい目でローラ姫を見ている。
「怒ってないの・・・?」
「怒るわけないよ」
「おしっこかけちゃったのに、そんなにやさしいなんて・・・ごめんなさい・・・」
 シールンはローラ姫を抱きしめると、やさしく頭をなでた。

・ ・ ・ ・ ・ ・

「いいかい・・・?」
「はい・・・」
 シールンは棒をローラ姫の割れ目に突き立てた。グプッ、グププッ・・・・と音を立てて入っていく。
「ああっ・・・シールンさま・・・すごいっ・・・」
 中は狭く、なかなか途中から入っていかない。
「うっ・・・きつい・・・」
 締め付けに耐えて、シールンは棒を割れ目に突き込んだ。
「大丈夫?痛い?」
「少し・・・でも平気・・・」
 本当は焼けるような痛みだが、ローラ姫は耐えている。
「動かすよ・・・」
 シールンは腰を動かしはじめた。
「い、痛っ・・・」
 動く度に痛みが割れ目から下半身を貫く。
「やっぱりだめ?痛い?」
 シールンは腰の動きを止めた。
「あ・・・あたし・・・耐えます・・・シールンさま・・・愛してます・・・」
「僕もだ・・・ローラ・・・」
 二人は激しいキスを交わす。
「くうっ・・・きついっ・・・」
「あっ、ああっ、うんっ、ああん・・・」
 次第に痛みは薄れていった。 
「ふんむっ、はんっ、はあっ・・・」
「あああっ、ああっ、あううっ・・・」
 シールンは激しく腰を動かす。ローラ姫も合わせて自分で腰を動かし始めた。そのたびに中でこすれあい、刺激しあう。
「ああっ、いい・・・気持ちいい〜っ!」
「僕も・・・すごく気持ちいい〜っ!」
 二人は嬌声を上げる。
「ああっ、うんっ、シールンさま・・・キス・・・」
「ううっ、ああ、キス・・・」
 二人は何度もキスを仕掛けあって間をもたせようとする。ぴちゃ、ぴちゃっと音を立てて舌をからめる。
「うっ、これ以上は・・・もう・・・」
「あ、あたしも・・・」
 二人の中に大波が押し寄せてきた。もう限界だった。
「あ、あたし、もうだめ〜っ!」
「僕も・・・もう・・・出そうだ・・・」
「このまま、このまま出して〜っ!!」
「ううっ、だ、出すよ!」
 二人の身体を電流が走った。
「ああっ、あああっ、あああああ〜っ!!」
「むうっ!!」
 ローラ姫が激しく身体を反らせると同時に、シールンは割れ目の中に液を噴き出した。
「はあ、はあ、はあ・・・好きだよ、ローラ・・・」
「はあ、はあ・・・好きです、シールンさま・・・」
 ローラ姫はシールンに抱き締められて泣いた。温かい涙を止めることができなかった。

・ ・ ・ ・ ・ ・

「はっ!!」
 ガバッと跳ねおきた。
「なんだ、夢か・・・」
 その声の主は、アレフガルド国王、ラルス16世。もちろん、娘のローラ姫が助かったとは知らない。
「なぜあんな夢を・・・確かに・・・シールンにならその資格はあるかも知れぬが・・・でも、しかし・・・」
 王は一人つぶやく。
「そうとも、シールンが必ずや助け出してくれる。そして二人はなにごともなく・・・」
 そう自分に言い聞かせ、王は再び床につくのだった。

・ ・ ・ ・ ・ ・

 ・・・なにごとも・・・なく・・・???

・ ・ ・ ・ ・ ・

「ああ、はあ、はあっ、いい、すごくいい・・・、シールンさま、好き、好き、大好きぃ!」
「ローラ、好きだ、大好きだよ、うう、いい、締まるっ!」
 ある村の宿屋の一室から、一組の男女のあえぎ声が・・・。

END



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